調整録 デスザークってどんなデッキ?無月の門&魔道具編 解体深書
2018年4月23日 デュエル・マスターズ皆さんこんにちは。今回はデスザークへの理解を深めて頂こうと記事にしたいと思います。「知っとるわ!!」という方にはつまらない記事だと思われてしまいますが、楽しんで頂けると幸いでございます。妄言とふんわり言語があります。
それではまず、カード各々の説明の前にぶっちゃけてお教えしますがどんな相手に勝てて、どんな相手に負けるか極論でご紹介致します。
勝てる!
・高コストクリーチャーがビート勝ち筋になっているデッキ(革命チェンジ・侵略)
・トリガーが盤面アドバンテージを触れない、一時しのぎカードしか採用されていない(クロック・ホーリー・メメント守神宮・ハヤブサマル)
・コツコツとクリーチャーを並べていって爆発するタイプ(ジョーカーズ・ルネッサンスなど)
厳しいです!
・除去呪文トリガーが満載(封じる手立てがありません)
・場にクリーチャーを出さずとも勝てるデッキ(シャコガイル、ジャバランガ、オールデリート)
・ドルマゲドンX(ドルマゲドンX)
・呪文トリガーが無いこのデッキにクリーチャートリガーを封殺してくるタイプ(ミラダンテ、マグナム、調整時カルマインカにも地を舐めさせられました)
他にも特例として苦手対面がありますが、別記に致します。
次はデスザークに使用されるカードのご紹介と自分からの考察感想です。
卍デ・スザーク卍
このデッキの核。8マナ9000Wブレイカー、登場時に《デーモン・ハンド》の効果という重たい生物ですが魔道具を利用することにより3-4ターン目から降臨できます。
「場に魔道具クリーチャーが2体出た」時に手札か墓地のこのカードがトリガーでき、「墓地の魔道具クリーチャーを下に2体敷いて」「コスト0で《召喚》」します。無月の門と呼ばれる能力です。
更に「このカードの下に4枚カードが敷いてある(何故か魔道具じゃなくても良い)と相手のクリーチャーがタップで場に出る」というエゲツないクリーチャーキラーです。エゲツの門。
兎にも角にも相手のクリーチャーをイジめる効果を尖らせており、性質上クリーチャー合戦には大体負けません。
「相手のキルターンを大幅に遅らせているうちに、こちらが盤面を着々と作って少しずつしばいて場と手札のアドバンテージを稼ぐデッキ」と言えばふんわりと伝わるでしょうか。じわじわと戦うものであり、早いデッキではありません。また、早くブレイクをするようなものならデッキコンセプトが合っておらず大体ディスシナジーになってしまいます。(デッドゾーンやクロスファイアを試しましたが正直弱かったです)
「相手のクリーチャーがタップで出るためゲームスピードを遅らせる事が出来る(その間にこちらのアクションで優位に立つ)」
「破壊されても墓地から何度も出せるチャンスがある」
「召喚なので《相手ターン中に召喚以外で場に出るとき》などの効果に引っ掛からない(オニカマス、センノー)」
「コストがゼロで出せるので扱いやすい」
「除去耐性が一切無いのですぐ場から離れてしまう」
「墓地メタカードが非常に辛い」
「マナコストが大きいので《オリオティス》効果に刺さってしまう」
「進化クリーチャーではないので速効性に欠ける」
「封印を剥がす術が少ないため、封印に弱い」
ドゥポイズ
概ね3枚のみ使われるカードです。登場時に《学校男》効果を誘発させます。《バギン》かこのカードでスタートダッシュを切ります。《バギン》を巻きこまないようにしましょう。
パワーも頼もしく《GT》を超えたり、場に残してWブレイカーの打点を考えたりします。
《デスザークの無月の門》とこのカードを同時に起動し、スタック解決順番を無月の門からにし《デスザーク》の登場時効果で相手クリーチャーをしばいて、その後に《ドゥポイズ》効果で仕事を終えた《デスザーク》と一緒に巻き込んで2面除去をする場合もあります。しかしながら、この行動は続く相手ターンでスキが大きいのでオススメしません。
「パワー関係なく相手のクリーチャーをしばける」
「自分のクリーチャーを墓地に送り込める」
「苦手対面のヴェスパーに1%でも勝率を上げる」
「GT+αでデスザークをシャクろうとする墓地ソースに打開する」
「オニカマスワルスラを邪魔する」
「ミガワリをカラクリガエシにしてミラーでの山札修復で優位に立つ事(修復と除去を繰り返しているだけでミラーは勝ちます)」
「このカードかデスザークしかパワーが9000を超えているクリーチャーをほぼほぼ対処できない」
ドゥシーザ
採用されているのは3~4枚。登場時に相手クリーチャーのパワーを-2000。
序盤からクリーチャーを展開する相手に非常に刺さりやすく、ファーストアクションを無駄にさせます。特にミラーマッチではこのカードを引けるかどうかで優位が決まってくる時があります。
シャコガイルなどのビッグマナを相手にする際、細いビートをしないとならない事態にも頼もしく3ターン目からブレイクに行く事ができます。アタックによるデメリットもありません。
逆に2-3ターン目にクリーチャーを出してこない相手にはマナに置かれる事もしばしば。
「ヤッタレマン互換のクリーチャーをしばくと旨味」
「細いビートのスタートダッシュになる」
「無明夜叉羅ムカデと合わせてパワー-11000まで消滅させる事ができる(サッヴァーク)」
「バギンかヴォガイガ能力で1マナになる(1マナで出せる魔道具というのは破格の使いやすさ)」
「カナシミドミノに引っ掛かる」
ドゥグラス
プレイヤーによって評価が甲乙付け難いカード。「強い!」と言って4枚入れる人もいれば自分のように「弱い・・・。」と考えている人もいます。
シールドトリガーを持つブロッカーであり、攻撃終了後自滅してしまうクリーチャーです。自滅してしまう点を見るとコツコツとブレイクしていく戦法には合っておらず、どちらかと言うとブロッカーとしてその場しのぎをさせつつも《無月の門》で吸収される役目になっております。
非常に脆い性質を持つこのカードですが、早い段階のトリガーで出てくると1打点(のみですが)邪魔できる点が大きく強いです。場に相方の魔道具が居れば相手ターン中で《無月の門》を発動出来ます。
後手スタートになってしまった場合、ブロッカーを出しておかねば3マナ到達時点で負けがあり得るデッキに直面した場合は迷わず出しておいて損はありません。生き残れば《無月の門》で吸収します。
「こんなベタ褒めなのにじゃあ何で弱いねん!?」という質問にお答え致します。
まず、1打点しか妨害出来ません。《無月の門》をしても「1打点」しか邪魔出来ません。これは切羽詰った状況でシールドトリガーとして見るには不安が残ります。ファーストブレイクで出てくるのを考えたカードなのです。
2つ目はブロッカーが機能しない場合に弱さが目立つ事。特に相手の《デスザーク》がいると出さずに手札に持って来た方がマシになってしまいます。「バトルに勝った時」などにも刺さる時があります。
3つ目が1番の理由です。「デスザークデッキの枠が無さ過ぎる」という点です。概ねのプレイヤーはこの理由でドゥグラスを切っています。
このデッキの効果で見たカード比率は
魔道具&デスザーク(概ね25枚以上は上回ります)>>ハンデス(タイガニトロ・無明ムカデ・ラビリピト)>>超次元ゾーンのカード(リバイヴホール・ニンジャリバン・ヘルボロフ)>>シールドトリガー>>他(魔天降臨など)
このようになっていると感じています。このデッキは「自分がやりたい事をアクションしてようやく勝利の土台に挑戦出来るデッキ」なので「やりたいこと(デッキの2/3以上)」にパーツが裂かれてしまうものなのです。この点は《デスザーク》の弱点の一つで、「カードパワーが高いバリューを気軽に4枚搭載出来ない」というものです。よく言われる「枠がカツカツ」です。
長くなってしまいましたがドゥグラスのまとめです。
「3マナキルが存在する今の環境で軽量ブロッカーとして存在する(おまけにこのデッキは盾が薄いのでポイントが高い)」
「シールドトリガーで魔道具」
「バギンかヴォガイガ能力で1マナになる」
「同じブロッカーの《グリギャン》と違いアタックできる」
「シールドトリガーとしては役不足が否めない(1打点しか邪魔出来ない)」
「自由枠が厳しいこのデッキで多く採用を見込めない」
「ミラーで役立たない(タップインさせられる、《ドゥシーザ》で焼かれる、打点になり辛い)」
「継続的なアタッカーにならない」
「個々として見たカードパワーが弱過ぎる」
グリギャン
3マナ2000、登場時に山札の上から3枚を墓地送りにしてもよいブロッカーであり攻撃出来ないクリーチャー。このカードは実際に使ってみなければ強さが実感出来ません。
まずはスペックから見ていきましょう。ブロッカーというのは魔道具の中では貴重であり、まして《デスザークデッキ》はシールドトリガーが採用し辛いために貧弱ともブロッカーに頼らざるを得ない場合があります。墓地を肥やすという序盤で必ず行わなければならない行動を取れるカードでもあります。後述致しますが《ヴォガイガ》と違い任意での墓地肥やしなので山札切れをケア出来ます。
アタック出来ないので速攻プランの際には役には立ちません。パワーも2000と低く、特に相手の《ドゥシーザ》に焼かれてしまうのが悔やまれます。ゲーム後半になると墓地が嫌と言うほど肥えて行きますのでカードパワーが最低クラスのものになってしまう点も痛いです。
このカードの素晴らしい点は3ターン目に《デスザーク》が降臨できるチャンスが生まれるというものです。
2マナの魔道具が場にあり、このカードを召喚する際に手札にある《デスザーク》を公開して無月の門を発動宣言するとこの《グリギャン》効果で魔道具が2枚墓地に送られると無月の門が成功します。3ターン目にして《デスザーク》が降臨し相手のクリーチャーをしばき続けます。
これはジョーカーズデッキが《ニヤリーゲット》を初手に抱えていて一気に優位に立つ事と同義である事と考えております。ラッキーであり、一気に勝利がこちら側へ傾いてきます。環境のビートダウンデッキをほぼ全てに刺さる行為を3ターンで出来る、言い換えれば3ターンキルでしょう。
「魔道具では貴重なブロッカー」
「序盤で必須である墓地肥やしが出来る」
「おまけに墓地肥やしが任意効果で使いやすい」
「最速である3ターン無月の門が出来る」
「パワーが2000と貧弱」
「攻撃できない」
「能力が墓地肥やししかないため、中盤以降に腐る」
グリペイジ
3マナ2000、登場時に《ゴースト・タッチ》を発動させます。
このカードは特に難しい理由が無ければ2枚以上は採用されております。アドバンテージを損しない魔道具というのは貴重であるため、単体で見たカードパワーが高く評価出来ます。
《タイガニトロ》との相性も素晴らしく、相手が1枚キープしているカードを引っこ抜き手札を0枚に持ち込む事もあり多少ではありますがシナジーの面も伺えます。アタッカーとしてデメリットも無い点も良いです。
しかしながらこのカード、筆者は大変嫌いなカードでありデッキ作成の際には「魔道具最弱手前」とまで考えています。このカードに枠を裂くのであれば他のカードを採用したほうがデッキはより良い物になります。
理由の一つ目は3ターン目に使うカードでは無いからです。ハンデスデッキを好んで使う方ならば何となくご理解頂けると思われますが《ブレイン・タッチ》のようにアドバンテージ損をしないカードでは無い限り無計画にハンデスカードを使っても有効的に働きません。当てずっぽうで使うよりも《フェアリー・ライフ》のような初手カードを使ってもらった後にハンデスを行ったほうが「正解を手札破壊出来る可能性が高くなる」ものです。
このデッキとこのカードの相性の悪さというものは相手から見ると先にクリーチャーを展開しても《ドゥポイズ》か《ドゥシーザ》で対処されてしまうのでクリーチャーを出さずに手札に抱えている方が得という対策が出来ている相手の手札は潤沢に揃っている為です。ハンデスで当たりを抜ける可能性が薄まってしまいます。ゲーム後半の方が活躍の機会が多いため「ゲーム後半の方には優位に立ててしまっているこのデッキ」には「不向きであり他の後半活躍するカード《リバイヴ・ホール》などの1枚で器用に立ち回る事が出来るカードを採用したほうが良い」と考えています。勿論、手札破壊が弱いハズがありませんので100%要らないという事はないです。ですが、「枠カツカツ」のこのデッキにはその余裕すらも考える事は惜しいものです。
理由2つ目は《タイガニトロ》が優秀過ぎるので追加で手札破壊カードを積む必要性が少ない点です。後述致しますが《タイガニトロ》が居る限り相手は延々と手札1枚の状態が続きます。どれだけ手札を溜め込んでエンドしようとも続くターンには手札が1枚からスタートさせるという最強の手札破壊能力を持ち合わせております。このカードの存在が非常に大きく、「3マナ支払って1枚だけ手札を破壊するのみの魔道具を多く採用する」気にはなれないのです。合わせて《無明夜叉羅ムカデ》の存在もあり、ハンデスカードとしての立場は狭い物と見ています。
理由3つ目は「他にカバーすべき部分が多すぎるために省かれやすい」という点でしょうか。「決め手が足りない」「トリガーが足りない」などの問題が幾つか存在するこのデッキでは悩んでも振り切れるものではありません。採用したいカードが生まれた場合には真っ先にリストラされるカードであると推測されます。そのようなカードをわざわざ積んで本番に挑むというのは個人で納得できる理由が生まれてからではないとならないでしょう。
「軽量魔道具でアタッカーができる」
「アドバンテージを損しない」
「手札破壊という環境において貴重なアクションが取れる(このデッキは珍しいものではありません)」
「3ターン目に出しても目だった活躍がしづらく、4ターン目は他の魔道具が優先され、5ターン目にはタイガニトロがあるためにそれ以降でないと出す機会がない」
「タイガニトロの手札破壊が完璧すぎる」
「このデッキにおいて枠がカツカツであるために多く積まれる事がなく、クビにされやすい」
ヴォガイガ
4マナ4000、登場時に山札の上から強制的に4枚墓地に送りその後に墓地にある闇のカードなんでも1枚手札に回収します。さらに自分の魔道具クリーチャーのコストを1下げる能力もあります。
最強の魔道具にして、最近流行りの≪バギン≫を採用する理由の一つになる強烈な能力を持っています。このカードをプレイできるかどうかで勝率は大きく変わってきます。墓地肥やしは勿論、魔道具のコストを下げる能力も横並びしたい際に大きく役立ちます。このカードを出しつつ≪デスザーク≫を視野に入れ、回収するカードは次のターンで使うであろう≪ヴォーミラ≫≪タイガニトロ≫≪リバイヴ・ホール≫≪ニンジャリバン≫などの「コスト5」のカードを拾うとマナカーブ的にベストです。何体出してもアドバンテージを損する事も無く、並ばせ得かと思われますが大きな穴があり強制的に山札4枚削るせいでライブラリーアウトに陥ってしまうというのはデスザークプレイヤーあるあるネタでしょう。
おおまかにですが残り10枚くらいは掘っても大丈夫です。これは山札破壊をされる天井値である「≪ザビ・ミラ≫による≪ヴォルグ・サンダー≫4体」を出されても耐える数字です。これ以上はシールド以外にも負け筋を作ってしまうため、≪ヴォガイガ≫を出してしまうのはリスキーな行動になります。呪文カードを採用しているデッキでは+1~2枚で考えたほうが無難です。
≪デスザークデッキ≫を使い始めたばかりのプレイヤーの見分け方と言いますか、目利きできる目安にこの≪ヴォガイガ≫の扱い方というものがあります。
山札切れをケアせずにどんどんと≪ヴォガイガ≫を出してしまって、よく見ると相手のシールドはまだ5なのに全然ブレイクに行かない。
隣にブロッカーとなる魔道具がいるのにこのカードを無月の門に巻き込んで≪デスザーク≫を出している。このカードが生き残ったほうが後続が出しやすくなるので無月の門で巻き込んでしまうのは勿体無い行為であり、そうせざるを得ない場合はあなたは負けに足を踏み込んでいる状況です。さらに、≪デスザーク≫がいるならばブロッカーの価値は薄くなりますのでそういった意味でもよろしい行動ではありません。
相手の行動読み・ゲームプラン構築が出来ておらずに回収するカードが適当なものになる。これは使い慣れが必要ですので難しいのですが1度のミスを取り返せる器用な手札とマナはこのデッキに余裕がありませんのでしっかり考えて回収しましょう。
よくある例として、対面が墓地ソースだとします。あなたは≪デスザーク≫を無月の門で召喚する事に成功しており内心ウキウキです。4マナの時点で≪ヴォガイガ≫を出し≪リバイヴ・ホール≫を回収しております。≪デスザーク≫を出している今ならば余裕を持って≪シャチホコ・カイザー≫を展開出来ます。さらに相手が出してくる小粒クリーチャー、≪クロスファイア≫でさえバトルでしばく事が出来ますから。
しかし、大きくブレイクを渋っているあなたは相手が7マナになった途端に泡を吹く盤面に出くわします。相手は≪機術士ディール≫を召喚し、「8」を宣言しました。こちらの≪デスザーク≫は手札に戻ってきます。さらに浮いた1マナで≪暴走龍 5000GT≫が出てきました。
こうなるとパワー5000のクリーチャーとサイキック・クリーチャーは生存権がなくなってしまいます。こちらが返せる手といえば≪ドゥポイズ≫だけでありますが、隣に立っている≪機術士ディール≫が邪魔すぎる…。
そのまま≪5000GT≫により魔道具もトリガーも封殺され負けてしまいました。
分かっていない方が≪デスザークデッキ≫を握っていたならば「相手のトップが強かった。GTは無理だわ~」なんて言うかと予想出来ますが勝てるゲームをかき消してしまったのは貴方ですと私は突っ込みます。
見返してみると≪デスザーク≫を降臨させるプランまではよろしかったのですが、相手にも反撃の芽があること考えておらずさらに「クリーチャーをアタックで消す事に夢中になってブレイクが遅れた」ことが原因でしょう。クリーチャーをバトルで破壊することは相手の墓地が1枚増えるということでもありますから、
≪5000GT≫はすっかり出しやすくなってしまいます。
次に≪ヴォガイガ≫の回収です。このマッチアップでは≪デスザーク≫を出してもまだ安心できないためずっと山札を掘り続ける必要があります。無月の門で巻き込んでも余裕がある枚数+≪ドゥポイズ≫が2枚確保できるまで掘り続ける必要があります。今の状況も≪ドゥポイズ≫が2枚あれば返せる盤面でした。
確かに≪リバイヴ・ホール≫は強力なカードであり、長い目で見れば「墓地から回収できるのだから間違いではない」と考え方もあります。それは相手のマナが少ない、≪5000GT≫が多くマナに埋まっているなどの好条件ではない限り墓地肥やしの≪ドゥポイズ≫プランを貫くべきです。
筆者もこの負け方を調整中に数回陥ってしまっており、痛感致しました。「対面読み」による「回収するカード」の臨機応変な対応を≪ヴォガイガ≫で行いましょう。
「魔道具最強クリーチャーであり、よほどのことがない限りマナ送り・無月の門で巻き込むべきではない」
「回収能力の対象が広くて使いやすい」
「展開が命であるこのデッキでコストを1下げる強みがある」
「1枚で無月の門を発動出来るチャンスがある」
「パワーが4000と高い ≪ドゥシーザ≫≪爆撃男≫など」
「強すぎるゆえに扱いが難しい盤面がある」
「墓地肥やしが強制の為に後半でプレイできない」
ヴォーミラ
≪ヴォガイガ≫と対をなす最強の魔道具二人目。四天王なのに五人いる感覚です。
4マナでパワー4000、登場時に山札の上から3枚を任意で墓地送りにできます。ライブラリーアウトにも優しいテキスト。さらにこのカード1体につき墓地から魔道具クリーチャーを召喚する権利を得ます。
このカードが場に残っている限り墓地肥やししては墓地から召喚を繰り返して場と手札を制圧していくデッキです。コスト軽減と非常に相性が良いので≪ヴォガイガ≫≪バギン≫とよく一緒にいます。まずはコスト軽減の下地を作ってから≪ヴォーミラ≫と≪デスザーク≫降臨、そしてじわじわと盤面を作って攻め落とすのが勝ち筋として1番取られるものです。
墓地に魔道具がある限りワラワラを出し直せますので手札破壊に強いという考え方もあります。このカードで≪ヴォーミラ≫Bを召喚する事もできますのでマナが許す限り延々と相手をするハメになります。
このカードは相手が≪デスザークデッキ≫ならば生かしてはならない1番の相手です。隣に≪デスザーク≫≪ヴォガイガ≫≪タイガニトロ≫がいたとしても一目散に除去をするべきクリーチャーです。除去に手間取れば手間取るほどに相手の場と墓地が潤沢になってしまいます。昔ながらの≪ミスト・リエス≫のようです。
このカードはあまり弱い点がなく、強いテキストしか持っていません。総じて強力なクリーチャーであり3枚以上は投入を見込んだほうがデッキの回転率は上がります。調子に乗ると墓地がスッカラカンになって無月の門ができなくなったりしますので≪ヴォガイガ≫と≪グリギャン≫でしっかりとサポートしてあげましょう。
調整の段階で自分はこのカードはあまり強いものと思っておらず、≪ヴァイシング≫と組み合わせなければ弱いのでは??? 4マナと魔道具として重い…。(当時はヴォガイガ4マナが最高)と思っていましたが、全くそんな事はありませんでした。適当に出してやっても仕事をするため枠が多少厳しいものだとしてもデッキに入れ得だと今は思っております。
「最強格の魔道具なのでマナ置きは気軽に扱わない」
「生き残りさえすればゲームを終わらせる手前まで進めるので無月の門で巻き込まないようにする」
「一目散に除去するべきカード」
ヴァイシング
5マナパワー4000、登場時に墓地にあるクリーチャーを対象とし、「コスト4以下の魔道具であればバトルゾーンに出し」「それ以外のクリーチャーであれば手札に戻す」という能力を持ちます。
≪ダーク・リバース≫の能力で使われる事は稀であり、専ら墓地の魔道具を復活させるために使用されます。このカード1枚で墓地に落ちてしまった強力な≪ヴォガイガ≫≪ヴォーミラ≫を場に戻すことが可能です。その後のアドバンテージは計り知れないです。
さらに、1枚で無月の門を発動させる事が可能であり使いやすいクリーチャーに
仕上がっています。
このカードは輝く盤面はミラーマッチです。お互いが消耗戦となると必ず手札0~1枚のデッキトップ勝負に持ち込むことになります。その際にトップのカードパワーとしては魔道具の中では上位に存在します。
欠点は「墓地が肥えていないと何も仕事ができない」というものがあります。予めしっかりとした下準備が必要となりますので、≪ヴォガイガ≫1回の墓地肥やしで無月の門をした後にこのカードでの展開を狙うにはいささか墓地が狭いものとなっておりますので、もう1回墓地肥やしを挟む可能性が大です。そうしてみると
初手にこのカードが存在すると、5マナというコストも相まって非常に邪魔くさくなってしまう欠点があります。このカードが輝く場面というのは墓地肥やしが存分に行われた後に≪ヴォーミラ≫や≪リバイヴ・ホール≫で回収された後の盤面です。
2つ目は「コスト踏み倒しメタクリーチャーに引っかかってしまう」所でしょうか。前述の通り、コストが重たいために早い段階でこのカードをマナに置きたくなるのですがそれを相手が見るやいなや踏み倒しメタクリーチャーを出してくると思われます。そうなると無月の門がありきでの召喚になってしまいますので、使い勝手は通常と比べると落ちます。除去してから出すか、このカードをプランから外してゲームを進めましょう。
「墓地肥やしの準備が整っていると非常に強い」
「1枚でアドバンテージを生み出せる可能性がある=カードパワーを持っている」
「ミラーマッチの除去合戦で役立つ」
「コストが重たいため初手に来て欲しい者ではない」
「コスト踏み倒しメタに引っかかる」
「墓地肥やしが出来ていないとまったく仕事にならないのでデッキ構築の段階で墓地落とし能力の枚数をしっかり見返す必要がある」
「≪リバイヴ・ホール≫≪ニンジャリバン(またはヘルボロフ)≫などの自由枠に存在するカードであり、所謂 遊び の部分に属するカードであるため多く枚数を採用できない」
無明夜叉羅ムカデ
7マナパワー8000、Wブレイカーであり無月の門能力を持っています。
登場時に相手のクリーチャーをパワー-9000(強制)します。
さらにこのカードの下にカードが4枚敷いてあると自分のクリーチャーがアタックするたびに相手が選ぶディスカードを強要します。
相手のマウントを取っていない状況においては役に立たず、逆に相手を追い込む盤面になると異常なまでに制圧力を発揮するカードです。
パワー-9000はかつての≪S級不死 デッドゾーン≫と同じく非常に広い範囲となっており、大体のクリーチャーは対処が可能です。さらにパワーがマイナスされるという点も優秀な場合があり「パワーが0以下になったクリーチャーは破壊ではなく≪消滅≫する」点が挙げられます。≪煌龍 サッヴァーク≫≪ドープ "DBL" ボーダー≫など。
メインとなる能力は下の能力です。自分のクリーチャーがアタック時に1枚ハンデスをトリガー出来るというもの。このデッキにとても噛み合っている能力であり、この能力を考えた方はカードゲームのバランスを熟知している方だとつくづく思い知らされております。
≪デスザーク≫の能力により相手のクリーチャーをタップインさせ、自分のクリーチャーで仕留めるなり自爆するなりで相手の手札がガリガリと削れていきます。
また≪タイガニトロ≫との相性も非常に素晴らしく、相手が1枚だけ大事に抱えたカードをすぐさま引っこ抜いてプランを崩壊させる事も可能。
勝ち筋の一つに、
≪タイガニトロ≫能力で手札を1枚~2枚に固定
≪無明夜叉羅ムカデ≫を出し、Wブレイクはせずに軽量クリーチャーで1枚ずつブレイクしていく
手札破壊能力がトリガー、相手は延々と手札が溜まっていきません。シールドトリガーを使うものなら手札-1枚とカウント出来ます。
これが決まると半数のデッキは機能不全に陥り、引くも押すも出来ません。革命チェンジや侵略に頼るデッキに頼もしい能力です。
逆に1枚でもゲームを動かす事が出来るカードが存在するデッキや、墓地がアドバンテージになっているデッキには有効打になり辛く、このカードを出すより無月の門で使う予定のクリーチャーでブレイクしていったほうが手っ取り早く終わる場合があります。
≪デスザーク≫と同じく墓地から何度も復活するため、除去が通用しづらい点も優秀です。
欠点は上記の刺さりづらい相手に一切役立たない枠になってしまう事。ですが、墓地に寝かせておくだけでも活躍の機会がありますのでデュエル中は腐りにくいです。デッキ構築の際は「遊び」の部分に属するカードですので、投入枚数は難しいものとなります。一般的には2枚とされていますが、このカードが働きやすい対面の環境では3枚の方がスムーズに動きやすいです。自分からガツガツと手札を消耗していくデッキ、クリーチャーを展開せざるを得ないデッキに≪デスザーク≫でタップインを強要できるデッキなどに有効的です。
≪斬隠蒼頭龍バイケン≫がある場合にはこのカードは働きません。≪バイケン≫が手札から捨てられた際に誘発、バトルゾーンに登場して≪バイケン≫自身を戻されることによって延々と≪バイケン≫を出されてしまいます。相手もその事をしっかりと分かっているハズです。
「除去されようが無月の門で墓地から何度でも出せる」
「相手の手札をしつこく破壊して回れる」
「パワーマイナスで消滅狙いが出来る」
「≪タイガニトロ≫と合わせてイージーウィンが狙える」
「≪バイケン≫相手に無意味になる」
「多く枚数を採用しづらい」
「手札が枯れない相手に役立たない(≪Dの博才 サイバーダイス・ベガス≫など)」
ここまでのご視聴ありがとうございました。次の記事では「これら以外に採用されているカード」の体験談と感想を記載します。お楽しみくださいませ。
それではまず、カード各々の説明の前にぶっちゃけてお教えしますがどんな相手に勝てて、どんな相手に負けるか極論でご紹介致します。
勝てる!
・高コストクリーチャーがビート勝ち筋になっているデッキ(革命チェンジ・侵略)
・トリガーが盤面アドバンテージを触れない、一時しのぎカードしか採用されていない(クロック・ホーリー・メメント守神宮・ハヤブサマル)
・コツコツとクリーチャーを並べていって爆発するタイプ(ジョーカーズ・ルネッサンスなど)
厳しいです!
・除去呪文トリガーが満載(封じる手立てがありません)
・場にクリーチャーを出さずとも勝てるデッキ(シャコガイル、ジャバランガ、オールデリート)
・ドルマゲドンX(ドルマゲドンX)
・呪文トリガーが無いこのデッキにクリーチャートリガーを封殺してくるタイプ(ミラダンテ、マグナム、調整時カルマインカにも地を舐めさせられました)
他にも特例として苦手対面がありますが、別記に致します。
次はデスザークに使用されるカードのご紹介と自分からの考察感想です。
卍デ・スザーク卍
このデッキの核。8マナ9000Wブレイカー、登場時に《デーモン・ハンド》の効果という重たい生物ですが魔道具を利用することにより3-4ターン目から降臨できます。
「場に魔道具クリーチャーが2体出た」時に手札か墓地のこのカードがトリガーでき、「墓地の魔道具クリーチャーを下に2体敷いて」「コスト0で《召喚》」します。無月の門と呼ばれる能力です。
更に「このカードの下に4枚カードが敷いてある(何故か魔道具じゃなくても良い)と相手のクリーチャーがタップで場に出る」というエゲツないクリーチャーキラーです。エゲツの門。
兎にも角にも相手のクリーチャーをイジめる効果を尖らせており、性質上クリーチャー合戦には大体負けません。
「相手のキルターンを大幅に遅らせているうちに、こちらが盤面を着々と作って少しずつしばいて場と手札のアドバンテージを稼ぐデッキ」と言えばふんわりと伝わるでしょうか。じわじわと戦うものであり、早いデッキではありません。また、早くブレイクをするようなものならデッキコンセプトが合っておらず大体ディスシナジーになってしまいます。(デッドゾーンやクロスファイアを試しましたが正直弱かったです)
「相手のクリーチャーがタップで出るためゲームスピードを遅らせる事が出来る(その間にこちらのアクションで優位に立つ)」
「破壊されても墓地から何度も出せるチャンスがある」
「召喚なので《相手ターン中に召喚以外で場に出るとき》などの効果に引っ掛からない(オニカマス、センノー)」
「コストがゼロで出せるので扱いやすい」
「除去耐性が一切無いのですぐ場から離れてしまう」
「墓地メタカードが非常に辛い」
「マナコストが大きいので《オリオティス》効果に刺さってしまう」
「進化クリーチャーではないので速効性に欠ける」
「封印を剥がす術が少ないため、封印に弱い」
ドゥポイズ
概ね3枚のみ使われるカードです。登場時に《学校男》効果を誘発させます。《バギン》かこのカードでスタートダッシュを切ります。《バギン》を巻きこまないようにしましょう。
パワーも頼もしく《GT》を超えたり、場に残してWブレイカーの打点を考えたりします。
《デスザークの無月の門》とこのカードを同時に起動し、スタック解決順番を無月の門からにし《デスザーク》の登場時効果で相手クリーチャーをしばいて、その後に《ドゥポイズ》効果で仕事を終えた《デスザーク》と一緒に巻き込んで2面除去をする場合もあります。しかしながら、この行動は続く相手ターンでスキが大きいのでオススメしません。
「パワー関係なく相手のクリーチャーをしばける」
「自分のクリーチャーを墓地に送り込める」
「苦手対面のヴェスパーに1%でも勝率を上げる」
「GT+αでデスザークをシャクろうとする墓地ソースに打開する」
「オニカマスワルスラを邪魔する」
「ミガワリをカラクリガエシにしてミラーでの山札修復で優位に立つ事(修復と除去を繰り返しているだけでミラーは勝ちます)」
「このカードかデスザークしかパワーが9000を超えているクリーチャーをほぼほぼ対処できない」
ドゥシーザ
採用されているのは3~4枚。登場時に相手クリーチャーのパワーを-2000。
序盤からクリーチャーを展開する相手に非常に刺さりやすく、ファーストアクションを無駄にさせます。特にミラーマッチではこのカードを引けるかどうかで優位が決まってくる時があります。
シャコガイルなどのビッグマナを相手にする際、細いビートをしないとならない事態にも頼もしく3ターン目からブレイクに行く事ができます。アタックによるデメリットもありません。
逆に2-3ターン目にクリーチャーを出してこない相手にはマナに置かれる事もしばしば。
「ヤッタレマン互換のクリーチャーをしばくと旨味」
「細いビートのスタートダッシュになる」
「無明夜叉羅ムカデと合わせてパワー-11000まで消滅させる事ができる(サッヴァーク)」
「バギンかヴォガイガ能力で1マナになる(1マナで出せる魔道具というのは破格の使いやすさ)」
「カナシミドミノに引っ掛かる」
ドゥグラス
プレイヤーによって評価が甲乙付け難いカード。「強い!」と言って4枚入れる人もいれば自分のように「弱い・・・。」と考えている人もいます。
シールドトリガーを持つブロッカーであり、攻撃終了後自滅してしまうクリーチャーです。自滅してしまう点を見るとコツコツとブレイクしていく戦法には合っておらず、どちらかと言うとブロッカーとしてその場しのぎをさせつつも《無月の門》で吸収される役目になっております。
非常に脆い性質を持つこのカードですが、早い段階のトリガーで出てくると1打点(のみですが)邪魔できる点が大きく強いです。場に相方の魔道具が居れば相手ターン中で《無月の門》を発動出来ます。
後手スタートになってしまった場合、ブロッカーを出しておかねば3マナ到達時点で負けがあり得るデッキに直面した場合は迷わず出しておいて損はありません。生き残れば《無月の門》で吸収します。
「こんなベタ褒めなのにじゃあ何で弱いねん!?」という質問にお答え致します。
まず、1打点しか妨害出来ません。《無月の門》をしても「1打点」しか邪魔出来ません。これは切羽詰った状況でシールドトリガーとして見るには不安が残ります。ファーストブレイクで出てくるのを考えたカードなのです。
2つ目はブロッカーが機能しない場合に弱さが目立つ事。特に相手の《デスザーク》がいると出さずに手札に持って来た方がマシになってしまいます。「バトルに勝った時」などにも刺さる時があります。
3つ目が1番の理由です。「デスザークデッキの枠が無さ過ぎる」という点です。概ねのプレイヤーはこの理由でドゥグラスを切っています。
このデッキの効果で見たカード比率は
魔道具&デスザーク(概ね25枚以上は上回ります)>>ハンデス(タイガニトロ・無明ムカデ・ラビリピト)>>超次元ゾーンのカード(リバイヴホール・ニンジャリバン・ヘルボロフ)>>シールドトリガー>>他(魔天降臨など)
このようになっていると感じています。このデッキは「自分がやりたい事をアクションしてようやく勝利の土台に挑戦出来るデッキ」なので「やりたいこと(デッキの2/3以上)」にパーツが裂かれてしまうものなのです。この点は《デスザーク》の弱点の一つで、「カードパワーが高いバリューを気軽に4枚搭載出来ない」というものです。よく言われる「枠がカツカツ」です。
長くなってしまいましたがドゥグラスのまとめです。
「3マナキルが存在する今の環境で軽量ブロッカーとして存在する(おまけにこのデッキは盾が薄いのでポイントが高い)」
「シールドトリガーで魔道具」
「バギンかヴォガイガ能力で1マナになる」
「同じブロッカーの《グリギャン》と違いアタックできる」
「シールドトリガーとしては役不足が否めない(1打点しか邪魔出来ない)」
「自由枠が厳しいこのデッキで多く採用を見込めない」
「ミラーで役立たない(タップインさせられる、《ドゥシーザ》で焼かれる、打点になり辛い)」
「継続的なアタッカーにならない」
「個々として見たカードパワーが弱過ぎる」
グリギャン
3マナ2000、登場時に山札の上から3枚を墓地送りにしてもよいブロッカーであり攻撃出来ないクリーチャー。このカードは実際に使ってみなければ強さが実感出来ません。
まずはスペックから見ていきましょう。ブロッカーというのは魔道具の中では貴重であり、まして《デスザークデッキ》はシールドトリガーが採用し辛いために貧弱ともブロッカーに頼らざるを得ない場合があります。墓地を肥やすという序盤で必ず行わなければならない行動を取れるカードでもあります。後述致しますが《ヴォガイガ》と違い任意での墓地肥やしなので山札切れをケア出来ます。
アタック出来ないので速攻プランの際には役には立ちません。パワーも2000と低く、特に相手の《ドゥシーザ》に焼かれてしまうのが悔やまれます。ゲーム後半になると墓地が嫌と言うほど肥えて行きますのでカードパワーが最低クラスのものになってしまう点も痛いです。
このカードの素晴らしい点は3ターン目に《デスザーク》が降臨できるチャンスが生まれるというものです。
2マナの魔道具が場にあり、このカードを召喚する際に手札にある《デスザーク》を公開して無月の門を発動宣言するとこの《グリギャン》効果で魔道具が2枚墓地に送られると無月の門が成功します。3ターン目にして《デスザーク》が降臨し相手のクリーチャーをしばき続けます。
これはジョーカーズデッキが《ニヤリーゲット》を初手に抱えていて一気に優位に立つ事と同義である事と考えております。ラッキーであり、一気に勝利がこちら側へ傾いてきます。環境のビートダウンデッキをほぼ全てに刺さる行為を3ターンで出来る、言い換えれば3ターンキルでしょう。
「魔道具では貴重なブロッカー」
「序盤で必須である墓地肥やしが出来る」
「おまけに墓地肥やしが任意効果で使いやすい」
「最速である3ターン無月の門が出来る」
「パワーが2000と貧弱」
「攻撃できない」
「能力が墓地肥やししかないため、中盤以降に腐る」
グリペイジ
3マナ2000、登場時に《ゴースト・タッチ》を発動させます。
このカードは特に難しい理由が無ければ2枚以上は採用されております。アドバンテージを損しない魔道具というのは貴重であるため、単体で見たカードパワーが高く評価出来ます。
《タイガニトロ》との相性も素晴らしく、相手が1枚キープしているカードを引っこ抜き手札を0枚に持ち込む事もあり多少ではありますがシナジーの面も伺えます。アタッカーとしてデメリットも無い点も良いです。
しかしながらこのカード、筆者は大変嫌いなカードでありデッキ作成の際には「魔道具最弱手前」とまで考えています。このカードに枠を裂くのであれば他のカードを採用したほうがデッキはより良い物になります。
理由の一つ目は3ターン目に使うカードでは無いからです。ハンデスデッキを好んで使う方ならば何となくご理解頂けると思われますが《ブレイン・タッチ》のようにアドバンテージ損をしないカードでは無い限り無計画にハンデスカードを使っても有効的に働きません。当てずっぽうで使うよりも《フェアリー・ライフ》のような初手カードを使ってもらった後にハンデスを行ったほうが「正解を手札破壊出来る可能性が高くなる」ものです。
このデッキとこのカードの相性の悪さというものは相手から見ると先にクリーチャーを展開しても《ドゥポイズ》か《ドゥシーザ》で対処されてしまうのでクリーチャーを出さずに手札に抱えている方が得という対策が出来ている相手の手札は潤沢に揃っている為です。ハンデスで当たりを抜ける可能性が薄まってしまいます。ゲーム後半の方が活躍の機会が多いため「ゲーム後半の方には優位に立ててしまっているこのデッキ」には「不向きであり他の後半活躍するカード《リバイヴ・ホール》などの1枚で器用に立ち回る事が出来るカードを採用したほうが良い」と考えています。勿論、手札破壊が弱いハズがありませんので100%要らないという事はないです。ですが、「枠カツカツ」のこのデッキにはその余裕すらも考える事は惜しいものです。
理由2つ目は《タイガニトロ》が優秀過ぎるので追加で手札破壊カードを積む必要性が少ない点です。後述致しますが《タイガニトロ》が居る限り相手は延々と手札1枚の状態が続きます。どれだけ手札を溜め込んでエンドしようとも続くターンには手札が1枚からスタートさせるという最強の手札破壊能力を持ち合わせております。このカードの存在が非常に大きく、「3マナ支払って1枚だけ手札を破壊するのみの魔道具を多く採用する」気にはなれないのです。合わせて《無明夜叉羅ムカデ》の存在もあり、ハンデスカードとしての立場は狭い物と見ています。
理由3つ目は「他にカバーすべき部分が多すぎるために省かれやすい」という点でしょうか。「決め手が足りない」「トリガーが足りない」などの問題が幾つか存在するこのデッキでは悩んでも振り切れるものではありません。採用したいカードが生まれた場合には真っ先にリストラされるカードであると推測されます。そのようなカードをわざわざ積んで本番に挑むというのは個人で納得できる理由が生まれてからではないとならないでしょう。
「軽量魔道具でアタッカーができる」
「アドバンテージを損しない」
「手札破壊という環境において貴重なアクションが取れる(このデッキは珍しいものではありません)」
「3ターン目に出しても目だった活躍がしづらく、4ターン目は他の魔道具が優先され、5ターン目にはタイガニトロがあるためにそれ以降でないと出す機会がない」
「タイガニトロの手札破壊が完璧すぎる」
「このデッキにおいて枠がカツカツであるために多く積まれる事がなく、クビにされやすい」
ヴォガイガ
4マナ4000、登場時に山札の上から強制的に4枚墓地に送りその後に墓地にある闇のカードなんでも1枚手札に回収します。さらに自分の魔道具クリーチャーのコストを1下げる能力もあります。
最強の魔道具にして、最近流行りの≪バギン≫を採用する理由の一つになる強烈な能力を持っています。このカードをプレイできるかどうかで勝率は大きく変わってきます。墓地肥やしは勿論、魔道具のコストを下げる能力も横並びしたい際に大きく役立ちます。このカードを出しつつ≪デスザーク≫を視野に入れ、回収するカードは次のターンで使うであろう≪ヴォーミラ≫≪タイガニトロ≫≪リバイヴ・ホール≫≪ニンジャリバン≫などの「コスト5」のカードを拾うとマナカーブ的にベストです。何体出してもアドバンテージを損する事も無く、並ばせ得かと思われますが大きな穴があり強制的に山札4枚削るせいでライブラリーアウトに陥ってしまうというのはデスザークプレイヤーあるあるネタでしょう。
おおまかにですが残り10枚くらいは掘っても大丈夫です。これは山札破壊をされる天井値である「≪ザビ・ミラ≫による≪ヴォルグ・サンダー≫4体」を出されても耐える数字です。これ以上はシールド以外にも負け筋を作ってしまうため、≪ヴォガイガ≫を出してしまうのはリスキーな行動になります。呪文カードを採用しているデッキでは+1~2枚で考えたほうが無難です。
≪デスザークデッキ≫を使い始めたばかりのプレイヤーの見分け方と言いますか、目利きできる目安にこの≪ヴォガイガ≫の扱い方というものがあります。
山札切れをケアせずにどんどんと≪ヴォガイガ≫を出してしまって、よく見ると相手のシールドはまだ5なのに全然ブレイクに行かない。
隣にブロッカーとなる魔道具がいるのにこのカードを無月の門に巻き込んで≪デスザーク≫を出している。このカードが生き残ったほうが後続が出しやすくなるので無月の門で巻き込んでしまうのは勿体無い行為であり、そうせざるを得ない場合はあなたは負けに足を踏み込んでいる状況です。さらに、≪デスザーク≫がいるならばブロッカーの価値は薄くなりますのでそういった意味でもよろしい行動ではありません。
相手の行動読み・ゲームプラン構築が出来ておらずに回収するカードが適当なものになる。これは使い慣れが必要ですので難しいのですが1度のミスを取り返せる器用な手札とマナはこのデッキに余裕がありませんのでしっかり考えて回収しましょう。
よくある例として、対面が墓地ソースだとします。あなたは≪デスザーク≫を無月の門で召喚する事に成功しており内心ウキウキです。4マナの時点で≪ヴォガイガ≫を出し≪リバイヴ・ホール≫を回収しております。≪デスザーク≫を出している今ならば余裕を持って≪シャチホコ・カイザー≫を展開出来ます。さらに相手が出してくる小粒クリーチャー、≪クロスファイア≫でさえバトルでしばく事が出来ますから。
しかし、大きくブレイクを渋っているあなたは相手が7マナになった途端に泡を吹く盤面に出くわします。相手は≪機術士ディール≫を召喚し、「8」を宣言しました。こちらの≪デスザーク≫は手札に戻ってきます。さらに浮いた1マナで≪暴走龍 5000GT≫が出てきました。
こうなるとパワー5000のクリーチャーとサイキック・クリーチャーは生存権がなくなってしまいます。こちらが返せる手といえば≪ドゥポイズ≫だけでありますが、隣に立っている≪機術士ディール≫が邪魔すぎる…。
そのまま≪5000GT≫により魔道具もトリガーも封殺され負けてしまいました。
分かっていない方が≪デスザークデッキ≫を握っていたならば「相手のトップが強かった。GTは無理だわ~」なんて言うかと予想出来ますが勝てるゲームをかき消してしまったのは貴方ですと私は突っ込みます。
見返してみると≪デスザーク≫を降臨させるプランまではよろしかったのですが、相手にも反撃の芽があること考えておらずさらに「クリーチャーをアタックで消す事に夢中になってブレイクが遅れた」ことが原因でしょう。クリーチャーをバトルで破壊することは相手の墓地が1枚増えるということでもありますから、
≪5000GT≫はすっかり出しやすくなってしまいます。
次に≪ヴォガイガ≫の回収です。このマッチアップでは≪デスザーク≫を出してもまだ安心できないためずっと山札を掘り続ける必要があります。無月の門で巻き込んでも余裕がある枚数+≪ドゥポイズ≫が2枚確保できるまで掘り続ける必要があります。今の状況も≪ドゥポイズ≫が2枚あれば返せる盤面でした。
確かに≪リバイヴ・ホール≫は強力なカードであり、長い目で見れば「墓地から回収できるのだから間違いではない」と考え方もあります。それは相手のマナが少ない、≪5000GT≫が多くマナに埋まっているなどの好条件ではない限り墓地肥やしの≪ドゥポイズ≫プランを貫くべきです。
筆者もこの負け方を調整中に数回陥ってしまっており、痛感致しました。「対面読み」による「回収するカード」の臨機応変な対応を≪ヴォガイガ≫で行いましょう。
「魔道具最強クリーチャーであり、よほどのことがない限りマナ送り・無月の門で巻き込むべきではない」
「回収能力の対象が広くて使いやすい」
「展開が命であるこのデッキでコストを1下げる強みがある」
「1枚で無月の門を発動出来るチャンスがある」
「パワーが4000と高い ≪ドゥシーザ≫≪爆撃男≫など」
「強すぎるゆえに扱いが難しい盤面がある」
「墓地肥やしが強制の為に後半でプレイできない」
ヴォーミラ
≪ヴォガイガ≫と対をなす最強の魔道具二人目。四天王なのに五人いる感覚です。
4マナでパワー4000、登場時に山札の上から3枚を任意で墓地送りにできます。ライブラリーアウトにも優しいテキスト。さらにこのカード1体につき墓地から魔道具クリーチャーを召喚する権利を得ます。
このカードが場に残っている限り墓地肥やししては墓地から召喚を繰り返して場と手札を制圧していくデッキです。コスト軽減と非常に相性が良いので≪ヴォガイガ≫≪バギン≫とよく一緒にいます。まずはコスト軽減の下地を作ってから≪ヴォーミラ≫と≪デスザーク≫降臨、そしてじわじわと盤面を作って攻め落とすのが勝ち筋として1番取られるものです。
墓地に魔道具がある限りワラワラを出し直せますので手札破壊に強いという考え方もあります。このカードで≪ヴォーミラ≫Bを召喚する事もできますのでマナが許す限り延々と相手をするハメになります。
このカードは相手が≪デスザークデッキ≫ならば生かしてはならない1番の相手です。隣に≪デスザーク≫≪ヴォガイガ≫≪タイガニトロ≫がいたとしても一目散に除去をするべきクリーチャーです。除去に手間取れば手間取るほどに相手の場と墓地が潤沢になってしまいます。昔ながらの≪ミスト・リエス≫のようです。
このカードはあまり弱い点がなく、強いテキストしか持っていません。総じて強力なクリーチャーであり3枚以上は投入を見込んだほうがデッキの回転率は上がります。調子に乗ると墓地がスッカラカンになって無月の門ができなくなったりしますので≪ヴォガイガ≫と≪グリギャン≫でしっかりとサポートしてあげましょう。
調整の段階で自分はこのカードはあまり強いものと思っておらず、≪ヴァイシング≫と組み合わせなければ弱いのでは??? 4マナと魔道具として重い…。(当時はヴォガイガ4マナが最高)と思っていましたが、全くそんな事はありませんでした。適当に出してやっても仕事をするため枠が多少厳しいものだとしてもデッキに入れ得だと今は思っております。
「最強格の魔道具なのでマナ置きは気軽に扱わない」
「生き残りさえすればゲームを終わらせる手前まで進めるので無月の門で巻き込まないようにする」
「一目散に除去するべきカード」
ヴァイシング
5マナパワー4000、登場時に墓地にあるクリーチャーを対象とし、「コスト4以下の魔道具であればバトルゾーンに出し」「それ以外のクリーチャーであれば手札に戻す」という能力を持ちます。
≪ダーク・リバース≫の能力で使われる事は稀であり、専ら墓地の魔道具を復活させるために使用されます。このカード1枚で墓地に落ちてしまった強力な≪ヴォガイガ≫≪ヴォーミラ≫を場に戻すことが可能です。その後のアドバンテージは計り知れないです。
さらに、1枚で無月の門を発動させる事が可能であり使いやすいクリーチャーに
仕上がっています。
このカードは輝く盤面はミラーマッチです。お互いが消耗戦となると必ず手札0~1枚のデッキトップ勝負に持ち込むことになります。その際にトップのカードパワーとしては魔道具の中では上位に存在します。
欠点は「墓地が肥えていないと何も仕事ができない」というものがあります。予めしっかりとした下準備が必要となりますので、≪ヴォガイガ≫1回の墓地肥やしで無月の門をした後にこのカードでの展開を狙うにはいささか墓地が狭いものとなっておりますので、もう1回墓地肥やしを挟む可能性が大です。そうしてみると
初手にこのカードが存在すると、5マナというコストも相まって非常に邪魔くさくなってしまう欠点があります。このカードが輝く場面というのは墓地肥やしが存分に行われた後に≪ヴォーミラ≫や≪リバイヴ・ホール≫で回収された後の盤面です。
2つ目は「コスト踏み倒しメタクリーチャーに引っかかってしまう」所でしょうか。前述の通り、コストが重たいために早い段階でこのカードをマナに置きたくなるのですがそれを相手が見るやいなや踏み倒しメタクリーチャーを出してくると思われます。そうなると無月の門がありきでの召喚になってしまいますので、使い勝手は通常と比べると落ちます。除去してから出すか、このカードをプランから外してゲームを進めましょう。
「墓地肥やしの準備が整っていると非常に強い」
「1枚でアドバンテージを生み出せる可能性がある=カードパワーを持っている」
「ミラーマッチの除去合戦で役立つ」
「コストが重たいため初手に来て欲しい者ではない」
「コスト踏み倒しメタに引っかかる」
「墓地肥やしが出来ていないとまったく仕事にならないのでデッキ構築の段階で墓地落とし能力の枚数をしっかり見返す必要がある」
「≪リバイヴ・ホール≫≪ニンジャリバン(またはヘルボロフ)≫などの自由枠に存在するカードであり、所謂 遊び の部分に属するカードであるため多く枚数を採用できない」
無明夜叉羅ムカデ
7マナパワー8000、Wブレイカーであり無月の門能力を持っています。
登場時に相手のクリーチャーをパワー-9000(強制)します。
さらにこのカードの下にカードが4枚敷いてあると自分のクリーチャーがアタックするたびに相手が選ぶディスカードを強要します。
相手のマウントを取っていない状況においては役に立たず、逆に相手を追い込む盤面になると異常なまでに制圧力を発揮するカードです。
パワー-9000はかつての≪S級不死 デッドゾーン≫と同じく非常に広い範囲となっており、大体のクリーチャーは対処が可能です。さらにパワーがマイナスされるという点も優秀な場合があり「パワーが0以下になったクリーチャーは破壊ではなく≪消滅≫する」点が挙げられます。≪煌龍 サッヴァーク≫≪ドープ "DBL" ボーダー≫など。
メインとなる能力は下の能力です。自分のクリーチャーがアタック時に1枚ハンデスをトリガー出来るというもの。このデッキにとても噛み合っている能力であり、この能力を考えた方はカードゲームのバランスを熟知している方だとつくづく思い知らされております。
≪デスザーク≫の能力により相手のクリーチャーをタップインさせ、自分のクリーチャーで仕留めるなり自爆するなりで相手の手札がガリガリと削れていきます。
また≪タイガニトロ≫との相性も非常に素晴らしく、相手が1枚だけ大事に抱えたカードをすぐさま引っこ抜いてプランを崩壊させる事も可能。
勝ち筋の一つに、
≪タイガニトロ≫能力で手札を1枚~2枚に固定
≪無明夜叉羅ムカデ≫を出し、Wブレイクはせずに軽量クリーチャーで1枚ずつブレイクしていく
手札破壊能力がトリガー、相手は延々と手札が溜まっていきません。シールドトリガーを使うものなら手札-1枚とカウント出来ます。
これが決まると半数のデッキは機能不全に陥り、引くも押すも出来ません。革命チェンジや侵略に頼るデッキに頼もしい能力です。
逆に1枚でもゲームを動かす事が出来るカードが存在するデッキや、墓地がアドバンテージになっているデッキには有効打になり辛く、このカードを出すより無月の門で使う予定のクリーチャーでブレイクしていったほうが手っ取り早く終わる場合があります。
≪デスザーク≫と同じく墓地から何度も復活するため、除去が通用しづらい点も優秀です。
欠点は上記の刺さりづらい相手に一切役立たない枠になってしまう事。ですが、墓地に寝かせておくだけでも活躍の機会がありますのでデュエル中は腐りにくいです。デッキ構築の際は「遊び」の部分に属するカードですので、投入枚数は難しいものとなります。一般的には2枚とされていますが、このカードが働きやすい対面の環境では3枚の方がスムーズに動きやすいです。自分からガツガツと手札を消耗していくデッキ、クリーチャーを展開せざるを得ないデッキに≪デスザーク≫でタップインを強要できるデッキなどに有効的です。
≪斬隠蒼頭龍バイケン≫がある場合にはこのカードは働きません。≪バイケン≫が手札から捨てられた際に誘発、バトルゾーンに登場して≪バイケン≫自身を戻されることによって延々と≪バイケン≫を出されてしまいます。相手もその事をしっかりと分かっているハズです。
「除去されようが無月の門で墓地から何度でも出せる」
「相手の手札をしつこく破壊して回れる」
「パワーマイナスで消滅狙いが出来る」
「≪タイガニトロ≫と合わせてイージーウィンが狙える」
「≪バイケン≫相手に無意味になる」
「多く枚数を採用しづらい」
「手札が枯れない相手に役立たない(≪Dの博才 サイバーダイス・ベガス≫など)」
ここまでのご視聴ありがとうございました。次の記事では「これら以外に採用されているカード」の体験談と感想を記載します。お楽しみくださいませ。
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